
一橋大学ラグビー部日記 2016/10
「過去が積み重なって今があり、そして未来へ続いていく。どんな過去も無意味なんかじゃない。」
投稿日時:2016/10/21(金) 03:35
更新が遅れてしまい申し訳ございません。夏目君からバトンをもらったケナッシー(このように呼ぶ人はほとんどいませんが)こと和田です。なぜこのような呼ばれ方が生まれたのかというと、膝のテーピングを外すときの痛みを軽減するために両足の毛を剃ったからです。テーピングを外すときの痛みはほぼゼロになりましたが、状態を維持するのがとても面倒で、カミソリ負けにも悩まされ後悔しかしていません。世の中には除毛クリームなるものが存在するらしいですが、「肌荒れしかしなかった」と中畑さんがおっしゃっていたので、使うのは控えたいと思います。
これを書き始めた数時間前にはプロ野球のドラフト会議が行われていました。ドラフトの醍醐味は、各球団が誰を1位指名するかと競合した際のくじ引きだと思います。各球団の思惑が見え隠れしているのが面白いし、テレビ越しに観客の拍手やどよめきを聞くのも楽しいし、くじを開ける瞬間にワクワクします。一度でいいから生で見たいと思っています。個人的にはソフトバンクの2巡目で指名された古谷優人投手を応援したいと思います。彼の兄妹愛にとても感動し、思わず泣いてしまいました。よくできた高校生です。
振り返ってみて思ったことは、ああしておけばよかった、こうしておけばよかったと思うことがたくさんあるということです。下手くそなくせにやっておけばよかったと思うことが今になっていっぱいあるから、4年間のほとんどをBチームで過ごすことになったのだと思います。全てをやり切っていたifの世界の自分が対抗戦で活躍するプレーヤーなのかと言われれば微妙な気がしますが…。僕みたいに悔しい思いをしないようにBチームで一緒に練習しているみんなには言っておきたい。君たちが思っている以上に早く4年生になってしまいます。だからこそやり残しがないように毎回の練習に励んでほしいです。対抗戦で活躍する姿を楽しみにしてます。
僕の大学ラグビーは悔しく、つらい思いばかりでしたが、それでも続けられたのは素晴らしい同期がいたからです。会議の開始時間前に必ず着いていてだいたいうどんを食べて待っているKTとスマホをいじって待っている堀切、居眠りしがちな飴担当大臣の花見、集中力が切れてふざける八木沼とそれを見て呆れながらも会議を進行する田口、帰りたくなるとそわそわし始める夏目、ちょくちょくちょっかいを出してくる熊谷、気が付いたらズボンを脱いでいる藤原、高確率で遅刻して申し訳なさそうに入ってくる藤井、突発的にじゃんけんがしたくなる鋤柄、そんな彼らと一緒に分析をするのもあと数回かと思うと悲しくなります。真由ちゃんとも最後に仲直りできて良かったです。引退するまでは金曜3限後に部室まで自転車でお連れ致します。みんな本当に4年間ありがとう。ただ、誰とは言わないけどいい加減合宿費を支払ってください。
次は、国立合宿で泊まった時にお洒落な部屋が印象的だった、同期一のイケメン、堀切で!
祝!北海道上陸!(祝!鹿児島突入!)
投稿日時:2016/10/03(月) 10:51
4年プロップの夏目です。deepでsentiでbitterでfunnyな最後の部日記を書きます。
この間田口君と秩父宮へトップリーグの開幕戦を観に行った帰りに田口君からこんな話を聞かされました。
部室からTFCまでの距離約1.7kmを週3回50週3年間往復したら
1.7×3×50×3×2=1530(km)になる
僕はこの数字に驚きを隠せませんでした。火曜日・水曜日・金曜日の午前に半ば無意識で通い詰めたあのTFCまでの距離が東京駅から直線距離で日本最北端・宗谷岬あるいは九州最南端・佐多岬までの距離に匹敵するというとんでもない事実に。僕ら部員に課せられたこのウエイトというミッションは本当に積み重ねに積み重ねを何層にも積み重ねた上でさらに積み重ねるという骨の折れる作業に感じると思いますが、でも大丈夫!僕は3年間で20kgのプレートを2枚ずつ重ねられるくらいにまで成長したよ!最初は手前のベンチプレスも挙げられなかったのに。だからこの途方もない作業に嫌気が差したときは自分が今どこにいてどこを目指しているのかもう一度ゆっくり考えてみてほしい。僕は宗谷岬まで行きたい。堀切の故郷にまでチャリで行ってみたい。あと○信の中華丼と生姜焼き定食とラーメンをたらふく食べたい。
余談ですが、最近は「TFCでのウエイトにおける総熱量の研究」などを考えています。例えばAメニューのベンチプレスを部員全員が行った場合のエネルギーを計算するとどれだけの数値になるのか。
部員全員のベンチプレス平均を100kg、腕の長さ0.5m、ベンチプレスを1回挙げるのに1秒かかると仮定した場合、運動エネルギーの公式に当てはめると、
K=1/2×100×0.5×0.5=12.5(J)、これは水1gを約3℃上昇させるエネルギーになります。
それが部員50人、ベンチプレス、インクライン、スクワットなど様々なメニューをこなすわけですから、
TFCはものすごいエネルギーに包まれているわけですね。
TFCの無重力化計画によってプレートの着脱を不要にする将来を考えている倉嶋と一緒に壮大な研究をしたいと考えております。
これはあくまでたとえ話ですが、僕がラグビー部で過ごした4年間は「充実」という言葉ではとても片付けられないほど実りある4年間でした。新歓期にラグビー部のビラに何気なく書いた自分のメールアドレス宛に国立キャンパスツアーの案内が届き、参加の旨を丁重に返信したものの寝ブッチしてしまったところから僕のラグビー人生は始まりました。始まったといっても最初の1年間はトレーナーでした。まゆちゃん、あの頃は懐かしいね。
なぜラグビー部に入ったのかはよく覚えていません。ここなら自分の4年間が生涯に誇れるものになるという気がしたのと、新歓試合ですでに部員となっていた田口君が僕にラグビーのルールを解説してくれたからだと思います。その時の田口君の説明は気持ちが全くこもっていない事務的なものでしたが、僕は結構覚えているよ!
2年生になる直前に思い立ってプレーヤーに転向しました。クラ友の片野田君が喜んでくれたのが嬉しかったです。かっちゃん、初心者の頃よく練習に付き合ってくれてありがとう。いつぞやの上智戦の時にはそばにいてくれてありがとう。
プレーヤー転向時の心理状態も今となっては謎が多いですが、花見君も言っていたとおり「始めた」理由よりも「続けられた」理由の方がずっと大事ですね。フィットネスもウエイトもタックルもハンドリングもラグビーへの理解度も全部ゼロからのスタートでした。武器を持たずに戦場へ行くようなものです。ラグビーを始めて5か月くらい経ったある日、FWのピック練習で鬼の形相をしたクマガイさんが突っ込んできました。仰向けに倒されてからの記憶はありません。フィットネスもきつかったなあ。この頃から練習のことを考えるだけで胃がムカムカするようになりました。部室へ近づくにつれ気分も優れなくなる。それでも続けられたのはやっぱり練習後のお風呂が何よりも気持ちよかったから。部員の誰かが毎日身体を張って笑わせてくれたから。個性的すぎる同期がいたから。ちょっと箇条書きにしてまとめてみました。
・どこで仕入れたのかわからない謎のプロテイン類を寵愛してやまないクマガイさん
・「今日は違う気がする」と駄々をこねながら結局ウエイトに行く鋤柄さん
・今週は何円勝ったor負けたという話を自慢げにしている八木沼
・午前中にTFCにいる僕以外の唯一と言っていいい4年生デワシー
・大学通りのサンシャインデイを一緒に歌って踊って帰ったグッサン
・後輩になめられているようで実は一番尊敬されている相方のKT
・ボッチ飯を極端に恐れるあまり帰り際の僕を捕まえようとする藤井
・ラグビーだけでなく芸人としても多大な影響を与えてくれた藤原
・抱き着いたらなんやかんやで嬉しそうにする堀切兄やん
・ファッションよりもロシア文学の話を僕にしてくれた花見さん
・その背後にある巨大な力を利用して結成した池田会の会長まゆちゃん
同期のクセがすごい。クセ、クセ、クセ。
何か特別なことではなく、日常にありふれた小さな出来事がとても楽しかったから4年間この部活を続けることができました。最上級生として迎えたこの1年間は本当に大変なことばかりでしたが、それもこの個性的な同期たちと笑って卒業できるためであると思えば大したことではありません。あとちょっとだけ、5年生と後輩のみなさんの力を借りたいです。この部活を支えてくれた全ての人のために、どの代も未だ成し遂げたことのない前人未到の領域へ行ってみたいです!
初心者の後輩へ
ラグビーというスポーツはポジションによって専門分化はされてはいるものの、全員にアタックとディフェンスの機会を与えています。つまりボールをもったらパス、ラン、ヒット、キックの判断を自ら下しゲインラインに挑戦する必要があります。ボールをもった相手が向かって来たら自分の体がどうなろうがタックルして止めなければなりません。ラグビーがもつこの特性上、何か一つだけ秀でているだけでは初心者は試合には出られません。全部のスキルが平均的であっても苦手なプレーを作らない方が試合には出られやすくなります。自分はもっと下級生のうちに苦手なスキルを克服しておけばよかったと後悔しています。皆にはもっと上手くなってほしい、もっと強くなってほしい。普段の練習をなんとなくこなさないでほしい。思考を働かせてほしい。そのためには怪我をしないで、練習を休まないで。時は平等になんか与えられていない。だからこそ継続は最大の力なり。自分の教訓を生かしてください。
長くなってしまいました。次の部日記はよく一緒に帰っていたけど最近原付ライフを謳歌し始めて寂しく感じるケナッシーこと和田さんで。

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